
ソウルから日帰りで行ける歴史の島、江華島(カンファド)を巡る旅
ソウル中心部から車で約1時間半。喧騒を離れ、静かに時を刻む「江華島(カンファド)」は、韓国の歴史と自然が調和する魅力あふれる島です。古代の巨石文化から仏教建築、朝鮮王朝の記憶まで、多層的な歴史が息づくこの地は、まさに“屋根のない博物館”。日帰りでも十分に満喫できるアクセスの良さも相まって、韓国旅行リピーターからも注目を集めています。
江華島へのアクセス方法|ソウルからの行き方ガイド
江華島はソウルから日帰りで訪れやすい観光スポット。公共交通機関を使った代表的なアクセス方法をご紹介します。
新村(シンチョン)駅からバスで直行
ソウル地下鉄2号線の新村駅1番出口から徒歩数分のバス停から、江華島行きの3000番バスが運行しています。所要時間は約1時間半から2時間で、バスは15分間隔で運行。終点の江華旅客自動車ターミナルに到着します。混雑時は早めの乗車がおすすめです。
弘大入口・合井・新道林駅からもアクセス可能
新村駅以外にも弘大入口駅、合井駅、新道林駅からも3000番バスが江華島へ向けて運行されています。いずれも所要時間や運行間隔は新村駅発とほぼ同様です。
江華島内の移動手段
江華旅客自動車ターミナルを起点に、島内の観光スポットを結ぶ路線バスが複数運行されています。主要路線は4番、40番、41番、42番など。摩尼山や支石墓公園、歴史博物館へはバスを乗り継いでアクセス可能です。
交通利用のポイント
江華島内のバスは本数が少なめのため、事前に時刻表やアプリで運行状況を確認しましょう。また、ターミナル周辺には観光案内所や飲食店も充実しており、快適に観光の拠点とできます。
日帰り旅行におすすめのアクセス
ソウル中心部からアクセス良好な江華島は、歴史・自然・グルメを気軽に楽しめるスポットです。公共交通機関の利用で気軽に訪れられるので、週末のリフレッシュにもぴったりです。
古代のロマンを感じる「支石墓(コインドル)」
江華島(カンファド)は、韓国の西海(黄海)に浮かぶ歴史深い島で、特に世界遺産にも登録されている「支石墓群(コインドル)」が有名です。支石墓とは、紀元前1000年頃、新石器時代から青銅器時代にかけて造られた巨大な石の墓で、韓国をはじめ朝鮮半島の古代文化の象徴とされています。
江華島の支石墓群は、東洋最大級の規模を誇り、約150基以上の支石墓が広大な公園エリアに点在しています。大きな石が組み合わさったこれらの古墳は、当時の墓制や信仰、社会構造を今に伝える重要な文化財であり、歴史ロマンを感じさせます。
公園内は自然豊かで散策路も整備されており、ゆったりと太古の空気を感じながら歩くことができます。春や秋の穏やかな気候の日には、芝生でピクニックを楽しむ地元の家族連れも多く訪れます。また、夕暮れ時には柔らかな光に照らされた巨石群が幻想的な雰囲気を醸し出し、写真愛好家にも人気のスポットです。
江華島へのアクセスは、ソウルからバスや車で約1時間半ほど。島自体が自然と歴史が調和した観光地としても知られており、支石墓のほかにも江華山城や伝統市場、寺院など見どころが豊富です。歴史好きやアウトドア好きの旅行者にぜひ訪れてほしい場所です。
禅の静けさに包まれる「伝燈寺(チョンドゥンサ)」
伝燈寺は、高麗時代(10世紀後半~14世紀)に創建されたと伝えられる江華島を代表する古刹で、韓国の歴史ある仏教文化を感じられる場所です。苔むした石段をゆっくりと登ると、静かな山あいに佇む落ち着いた佇まいの本堂が姿を現します。
境内は広々としており、四季折々に異なる表情を見せるのが魅力。春には境内を彩る満開の桜が訪れる人の心を和ませ、秋には鮮やかな紅葉が山全体を美しく染め上げます。冬の雪景色もまた幻想的で、年間を通じて多彩な自然美と調和した静寂の空間を楽しめます。
伝燈寺は、禅宗の修行道場としても知られており、瞑想体験や座禅体験ができるプログラムを開催することもあります。訪れる人は、静謐な環境のなかで心を落ち着け、日々の喧騒から離れて深い精神的な安らぎを感じられるでしょう。
寺院の周辺には遊歩道も整備されており、森林浴を楽しみながらゆったりと散策が可能。伝燈寺は、歴史的な価値だけでなく、心身を癒やす場としても江華島の重要な観光スポットとなっています。
アクセスは江華島の中心地から車で約20分。島内観光とあわせて訪れるのがおすすめです。
檀君神話が息づく「摩尼山(マニサン)」
標高468メートルの摩尼山(マニサン)は、韓国の建国神話に深く関わる霊山として知られています。頂上には、朝鮮半島の建国神話の英雄である檀君(ダングン)が天を祀ったと伝えられる「塹星壇(チャムソンダン)」があり、歴史的・宗教的な重要な聖地です。
登山道はよく整備されており、初心者でも無理なく登ることができます。通常、登頂には約1時間半程度かかり、途中には自然豊かな森や岩場が点在し、四季折々の美しい景観を楽しみながら登山が可能です。
頂上からは壮大な西海(黄海)の景色が広がり、特に晴れた日には対岸の北朝鮮の山々までも見渡せることがあります。摩尼山は、信仰の対象としての歴史的価値と、豊かな自然が融合した場所であり、訪れる人々に心洗われる体験を提供しています。
また、摩尼山は毎年、地元の人々や信徒による祭礼や祈祷が行われる場としても大切にされており、韓国文化と精神性を感じられる貴重なスポットです。江華島の中心地から車で約30分とアクセスも便利で、歴史散策や自然散策と組み合わせて訪れるのがおすすめです。
北朝鮮を望む「江華平和展望台」
江華島の北部に位置する「江華平和展望台」は、韓国と北朝鮮の軍事境界線(非武装地帯)に非常に近い展望施設の一つであり、朝鮮半島の分断の現実を間近に感じられる貴重なスポットです。
展望台は高台に設けられており、ガラス越しに北朝鮮側の村や山々、農地の様子を観察できます。設置されている双眼鏡を使えば、北朝鮮の人々の日常生活の気配をよりはっきりと垣間見ることができ、静かに流れる時間の中に両国の複雑な歴史と緊張感、そして平和への希望を肌で感じられます。
この展望台は観光客にも開放されており、韓国側から北朝鮮を遠望するという稀有な体験が可能なため、歴史や政治に関心のある人だけでなく一般の旅行者にも人気があります。案内パネルや解説板も設置されており、地域の歴史や朝鮮戦争、統一に関する情報を学びながら見学できます。
江華平和展望台は、韓国のソウルから車で約1時間半の距離にあり、江華島観光の中でも重要なポイント。訪れることで、日常から離れた場所で平和の尊さと歴史の重みを改めて実感できるでしょう。
島の歴史をひもとく「江華歴史博物館」
支石墓公園の一角に位置する「江華歴史博物館」は、江華島の古代から近代までの歴史を体系的に紹介する施設です。館内は整然とした展示構成で、遺物や考古資料、歴史文献が豊富に展示されており、韓国語だけでなく日本語の案内表示やパンフレットも充実しているため、外国人旅行者にも親切です。
特に注目すべき展示は、高麗時代の遷都(江華遷都)に関するコーナーです。13世紀のモンゴルの侵攻を受けて一時的に首都が江華島に移された歴史を詳細に解説しており、この時期の政治的・軍事的な背景を理解する上で非常に役立ちます。
また、19世紀の「江華島事件」に関する展示も見逃せません。これはフランスやアメリカの艦隊が江華島周辺に来航し、朝鮮王朝との間で起きた外交的・軍事的事件を指し、朝鮮半島の開国史や近代史を知るうえで重要なエピソードです。事件の背景や経緯を示す資料や模型、当時の武器・文書などが展示されています。
江華歴史博物館は、島の歴史や文化への理解を深め、観光体験をより豊かにしてくれる貴重な施設です。支石墓公園の散策とあわせて訪れることで、江華島の多層的な魅力を感じられるでしょう。
アクセスは江華島中心部から車で約10分。駐車場やトイレなどの設備も整っており、快適に見学ができます。
地元の味を楽しむグルメ散策

江華島は新鮮な海の幸と豊かな農産物の宝庫として知られ、地元ならではの食文化を味わえるグルメスポットが多数あります。特に新鮮な魚介類を使った料理が人気で、中でもメフグ(テトラオドン)やウナギの焼き物は江華島の名物として評判です。メフグは繊細な味わいと歯ごたえが特徴で、丁寧に調理された焼き物や鍋料理で楽しめます。
また、江華島で栽培されるサツマイモも特産品のひとつで、甘みが強くほくほくとした食感が地元で愛されています。サツマイモを使った蒸し料理やスイーツは素朴ながら滋味深い味わいで、観光客にも好評です。
さらに、江華島は韓国の伝統的な高麗人参の産地としても知られており、島産の高麗人参を使った健康食や漢方茶、エキス類はお土産としても人気があります。高麗人参の豊かな香りと滋養強壮効果は、韓国伝統の健康文化を体感する上で貴重な体験となるでしょう。
島内には地元の食材を活かした食堂や市場も点在しており、江華特産の味覚を堪能しながらゆったりと食の散策が楽しめます。観光の合間に立ち寄りやすいカフェや屋台も多く、軽食や伝統菓子を味わうのもおすすめです。
都会から一歩離れて、心に残る歴史旅を
江華島は、派手な観光地ではないものの、その分、静かで豊かな時間が流れています。歴史、自然、グルメをバランスよく楽しめるこの島は、韓国旅行の新しい定番としておすすめ。ソウル発の日帰りトリップで、あなたも時の流れを旅してみませんか?